2022/10/5 17:45

死なない、ということよりも、どうやって生きることができるのか、続いていくことのなかに居続けることへの興味。

昔はこの世で生きていくなかで、どんなことに価値を作っていけばいいのか、死んでしまったら終わり、ではなく、死んだあともつづいていく、つまりは、自分のもとだけでは完結しないところへ入っていくためにはどうしたらよいのか、ということを考えているんだけど、おそらくそれをするためには、ひたすらに思考の中に入っていくということがそれに近いような気がしている。思考している時、私は、ひとりではあるが、ひとりではない。いろんなことが私と言われるあたりのところで渦巻いていく、肉体を伴わないかたちで、あるいは物質のかたちをもたないなかで。そこで起こっている時間はどんな時間なんだろう、答えのない思考、次々とわかってはいき、次々と秘密に近づいている気がする時間。終わりのない時間というよりも、続いていく時間のなかに入っていっている。全霊が震えている、とでも言いたくなる。人間を超えたいわけではない。誰かが死んでしまったら哀しく、切ない。無敵になりたいわけではない。

その人とされている肉体が消えていき、その人とされる意識の動きが、現在という場所において、自分と交わるという感触が、たしかさをもって、感じられなくなくなることへの寂しさはある。

でも、生命はそれだけではない(ような気もする)。

おれはこの世界を愛するということは、死なないことなんじゃないか、どんなことがあったとしても、この世界にいつづけてもいい、という覚悟を持つことのような気もしてきている。